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  • 執筆者の写真Hiroaki Ehara

かけだし情報1256

畑情報


 木の上のほうにかろうじて残っていた柿も、いつの間にか鳥たちに食べられてしまい、木には何も残っていません。落葉樹は強い北風が吹くたびに落ち葉をちらしています。そのまま畑で良い堆肥になってくれれば良いのですが、風が吹くたびにあちこちへと飛んでしまい、集めない限りは有効な資材とはなってくれません。

 北鴻巣から行田のさきたま古墳まで続く緑道も落ち葉がたくさん集まる場所です。特に緑道脇の側溝は季節になると落ち葉がいっぱい溜まります。うちも一時期、その側溝から落ち葉を集めていたことがありました。熊手を使って集めた落ち葉を袋に入れ、軽トラックに積んで運んでいました。落ち葉かきは結構な労働で、寒い日でも汗びっしょりになることもあります。

今でも有機農家によっては近くの山に入り、集中的に落ち葉を集めることをしています。その落ち葉は堆肥にしたり、冬の間に苗を育てるための踏み込み温床の材料にしています。落ち葉の堆肥、そして腐葉土は微生物がいっぱいのよい資材です。

 ここしばらく、私たちは落ち葉集めをしていません。樹がいっぱいある高校にお願いして、集めてもらったものを運んできています。それでも、公園や街路樹の近くを車で通るたびに落ち葉が溜まっているのを見つけると、集めに行こうかなと思ったりします。最近は落ち葉堆肥を作っておらず、踏み込み温床に使うのがメインです。そして温床が終わったものは腐葉土として使っています。この冬、落ち葉がいっぱい集まったら、落ち葉ともみ殻、鶏糞などを使った堆肥を積み込んでみようかとも考えています。

 今年も残りひと月ちょっとです。周辺の田んぼではほぼ稲刈りは終わり、今は大豆の収穫や小麦の種まきで忙しくしている農家もいます。天候が不順であったとは言え、全国的に見ると米の収量はまあまあで、農業新聞などでは米価と来年度の作付け問題へと話題が移っています。米の在庫は年々増加し、在庫の管理費も大きくなっています。米の消費量は個人が食べる分はコロナによる在宅時間が増えたことで増加していますが、外食が軒並み大きく減少していることから、消費量としては減少傾向が続いています。

 農家は自由に米を作れるようになったとは言え、主食用のお米はこれ以上増えてほしくないというのが国の方針です。そのため、家畜の飼料用米への転換や、米以外の作物への転換を進めるように、補助金なども含めて対策をとっていますが、米の需給バランスを適切に進めるのは大変です。

 農家はできるだけたくさん収穫したいというのが本音です。1俵(60キロ)でも多く収穫できれば、それだけ収入も増えるからです。ところが、たくさん収穫すると米が余り、買取価格も低くなっていきます。

米価が安いのも困るが、お米もたくさん収穫したいという農家の思いは複雑です。

 国は、米つくりから他の作物への転作を進めています。自給率が低い作物への転換が進めば、何かのときにも困らず、かつコメ余りも解消されるという考えです。そのための方策や補助金などもあるようですが、農家の高齢化などが進む中で、新たな取り組みを始めるのは大変です。農業の競争力の強化を進める方針のなかで、海外への米の輸出も増やそうとしていますが、

大規模な農業法人や農家でないと、その政策に取ることは難しいのが現状です。

 そんな中、有機の稲作農家の中には、できるだけ収量をあげない米つくりを実践している人もいます。田んぼに生える草を上手に使い、購入した肥料を使わなければ、米つくりに支出する金額はほとんどなく、たとえ収量が少なくても利益は同じだ、というのです。

 農家は皆それぞれが経営者であり、考え方や米つくりのやり方も違います。一般的な米つくりであれば、例えばJAの栽培暦に従って肥料を使い、農薬を使い、ということをしていきますが、それでも農家によって使う肥料の種類が違っていたり、田植えの時期や作る品種も違います。その年の天候によっても左右されることが多い米つくりは、農家にしてみれば毎年毎年繰り返されるチャレンジのようなところもあるのです。

 今年、あまり出来の良くない田んぼがありました。

その原因が何だったのかを探るために米つくりに関する本などを調べています。藁が十分に分解されていなかったために、田植え後にガスが湧いて根が影響を受けたことも大きな原因と言えそうです。また、土の状態がどうなっているのかを把握する必要も感じています。土壌診断をして土の化学的な状態を調べる必要を感じています。これは田んぼだけでなく、畑でも必要なことですが、費用も結構かかるため、自分で診断できるキットを買おうか、でも高いからどうしようかと、悩んでいます。

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