畑情報
乾いた畑にとっては恵みとなる雨が降りました。しばらく乾燥が続いていたので、雨を待っていましたが、今週は火曜日に雪の予報がでるなど雨の予報が多い1週間となりそうです。金曜日にはヒヨコが届く予定になっていますが、晴れた暖かい日になってほしいと思っています。
この時期の畑は菜の花でいっぱいです。カブ、小松菜、水菜などあっという間にトウが立ち、数日後には黄色の花が咲き始めます。花の咲く前の蕾の状態になったものをかき菜としてお届けしています。少しほろ苦さがありますが、春を感じる旬の味です。
育苗ハウスの中ではピーマンとナスの苗が育っています。まだまだ植え付けまでは時間がかかりますが、少しずつ大きなトレイやポットに植え替えながら、丈夫な苗に育てていくことになります。トマトも種を播いたものが発芽をしてきています。まだ弱弱しい感じがしていますが、もう10日もすればしっ かりしてくると思います。今週の終わりごろにはキュウリやカボチャ、スイカなどウリ科の野菜の種を播く予定です。
畑は菜の花や雑草たちでにぎわっていますが、少しずつたい肥をまいてトラクターで耕していきます。
小松菜などの葉物野菜、カブなどの根菜類を種まきしていきます。そして、野菜を育てる畝の間には、リビングマルチとして雑草を抑えるために緑肥や麦などを早めに播こうと思っています。いつも後手に回ってしまい、結局雑草の方が優位になることが多
いので、先手先手で行きたいのですが、どうなることか?
さて、週末の土曜日、今年も有機JAS認証のための年次調査がありました。有機JASを取得するには検査員による調査を受けることが必要です。そして有機JASを継続するには年に1回の調査を受けることになります。
調査を受ける前に、申請書というものを作成して認証団体に提出します。畑の周りの状況だったり、過去1年にどんな野菜を育てていたか、また、どんな肥料を使っていたか、機械や施設は何があるのか、どんな種を使ったのかなどまとめるのも結構大変です。そして、その申請書に書かれたことが実際にきちんと行われているのかを確認するのが年次調査です。
調査は検査員の主導で進められます。今回は書類の確認から始まり、実際に野菜を育てている畑の現状確認、機械や施設の確認、そして作業記録や収穫の記録、有機JASのシールの確認などと続きました。
有機JASを取得しているのはすべての有機農家ではありません。はっきりした数字はわかりませんが、有機農家全体の3割ほどかもしれません。その理由として書類や記録などが大変ということや、認証のための料金が高いことなどがあります。また、個人への宅配など提携を中心としている場合は、特に有機JASを取る必要がないということも大きな理由です。
まあ、いろいろ考えることもありますが、とりあえず年次調査が終わったことでほっとしています。今回も特に問題はないとのことだったので、引き続き有機JASを継続していけそうです。
話はかわりますが、先週から思うところがあって、それまでかかわらずにいたSNSを始めました。インスタ映えという言葉を遠い異国の言葉のように思っていたのですが、そのインスタグラムを始めました。見映えのする写真は撮れませんが、日々の有機農業の現場で見ている風景や、作業などを伝えて見ようかと思っています。
農作業をしていると、そこにある風景は当たり前のものとしてか見えていないことがわかりました。見慣れた風景や作業の様子、有機農業で感じることなどを写真に撮ったり、伝えようと思うと、思った以上に題材があることに気が付きました。当たり前のような種の発芽であったり、荒川の土手の菜の花や畑の雑草など、改めて見るとちょっと新鮮だったりします。
作物をじっくりと観察することが農家の基本だ、という話をよく聞きます。でも実際によく観察するような時間がなく、作業に追われてしまうのが現実です。でもそんなときにちょっと作業の手を止めて写真を撮ることで、観察するという状態を作れることがわかりました。たぶん、有機農業を始めたときなどは、作業自体も、見る風景や状況もとても新鮮で刺激的だったのだと思います。それが慣れてしまい、作業をこなすことを優先してきたため、観察することがおろそかになってしまった気がします。
いつまで続くかはわかりませんが、有機農業や地域のことなどを伝えていくことも大切なので、しばらくは面白いと感じたことなどを写真に撮っていきたいと思います。
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