畑情報
今年は気持ち良い秋晴れの日が続きません。家の前の合鴨農法の田んぼも稲刈りをするタイミングになると雨が降ってしまい、今週の晴れ間を見ながらの稲刈りになりそうです。
畑の野菜はダイコンハムシの被害が出ているところが目立つようになりました。前年の冬に雪が少ないと、翌年に多く発生するのですが、今年はちょうどその発生のタイミングになっているようです。それまで順調に来ていたと思ったら、気がつくと葉っぱがレース状になるほど食害を受けてしまいます。カブ、小松菜、水菜など被害が目立つようになりました。この時期に種まきができる野菜は限られてしまいますが、育苗ハウスで苗を育て、畑に植えたら不織布やトンネルなどで生育を促すようにすることになりそうです。
夏の間、元気に育っていたピーマンやオクラなどはそろそろ終わりです。思いのほか長く収穫できたのは赤いオクラです。他のオクラに比べると樹が高く伸び、先端についているオクラの実を収穫するのが大変になってきました。自家採種しているダビデの星という太めのオクラは植え付けが遅くなったこともあり、あまり収穫することができませんでしたが、来年の種用にするために実が固くなるまで樹につけています。
そしてここにきて元気なのが2年目の栽培となる唐辛子です。一昨年、アフリカのルワンダに住んでいる知り合いが一時帰国した際にもらった種で、昨年の今頃に種どりをしたものです。世界で2番目に辛いというハバネロ系のもので香りはとてもフルーティですが、とにかく激辛です。アフリカ育ちの種と言っても、ルワンダは標高が高い場所なので、日本の猛暑では実をつけられないため、気温の下がった秋になって実をつけてきます。調理が難しい辛さですが、種は取り続けてみようと思っています。
10月も後半になると周辺の田んぼの稲刈りも残り少なくなっています。田んぼは稲を育てる場所でもありますが、大雨の時の水を溜めるダムとしての役割や、暑い日に涼しい風を供給する役割もあるなどいろいろな機能を持っています。
10月15日付の日本農業新聞にこんな記事がでていました。日本農業新聞は、JAが発行している新聞で、農業関連の情報を提供している新聞です。その記事の見出しは「水田微生物で発電」というものです。
記事によると、佐賀大学とニシム電子工業という会社が、水田にいる微生物が有機物を分解するときに生じる電子を利用し、発電できることを実証実験で確認した、というものです。炭素電極を使った小型の装置を水田に埋め込み、微弱な電気を発生させるというもので、2,3年後の実用化を目指しているとのことです。電極に発電要因となる微生物を集め、電力が生じるまでは3日ほどかかるのだとか。8月の水田での実験では、装置1,2個当たり最大で電圧0.45ボルト、最大電流3.5ミリアンペアの発電を確認した。ただ、実用化にはこの10倍の電力が必要となり、電力を増やす仕組み作りを進めているようです。
この実験に参加している企業は、水田の水位や気象データを収集し、農作物の管理に役立てるフィールドセンサーを販売している会社で、水田から得た電力を使ってセンサーを動かす仕組み作りをしているとのことです。研究の代表を務める教授の話では、微生物が多い水田ほど発電量が多くなる可能性が高い、ということです。有機稲作水田は多くの微生物がいるので慣行の水田よりも発電量が多くなるかもしれません。
さて、稲刈りが終わったお米のなかにがあります。。苗代に使う小さな田んぼで育てたので、90キロほどの収穫ですが、お正月用の餅には十分すぎるほどの量となっています。もち米は一般のお米と違って、籾が白い色をしているのが普通です。これは地域によっては「はぜる」と言われ、当初は他のお米と同じような半透明なものが乾燥が進むにつれて白くなる現象です。
このもち米は稲刈り後に天日干しをしていたものですが、水分計で籾の水分量を測ると14.5%となっていました。ちょうどより水分量なので、脱穀、籾摺りをしてみると、半分ほどが白く、残りは半透明でした。全部もち米ではなかった?と心配になり、ネットなどで調べてみると、水分量が16%ほどある場合は白くならないとありました。そして、このくらいの水分があるほうが美味しい餅になるという記事もありました。
なぜおいしい水分量ではなく、白くさせるのか、というと、昔はもち米にうるち米を混ぜ、もち米と称して売られていたことがあり、それを防止するためにもち米は白だけ、となったようです。早速、少しだけ餅にしてみましたが、柔らかな餅になりました。合鴨米の収穫が終わったら、もち米も含め、お米のご案内をしたいと思いますので、よろしくお願いします。
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