畑情報
今年の稲刈りも半分ほど終わりました。大規模農家などは大型機械で1日くらいで刈り取ってしまうくらいの面積ですが、早生から晩生まで5品種を育てているために、一回の稲刈りの時間は短くても、日数的にはひと月ほどが稲刈り期間となります。
写真はもち米で、稲の苗を育てた苗代と呼ばれる小さな田んぼで育てたものです。この苗代は基本的に肥料は控えめにしています。あまり肥料が多く入ると翌年の苗を育苗するときに肥料が効きすぎ、苗が徒長してしまう心配があるからです。手間として考えるともち米は親戚から譲ってもらうほうが楽なのですが(機械の掃除や他のうるち米と混じらないようにするための手間が多いので)、有機で育てた餅を食べたいという思いからもち米も育てることにしたのです。そして、どうせなら天日干ししたものが良いと、バインダーという小さな稲刈り機械を中古で買い、稲刈りをしています。
今年の稲刈りは田んぼの土が乾いていないため大変な場所があります。大型の機械でも轍が深くできてしまって、籾が溜まっていくと重量が重くなり、動けなくなったという農家の話を何度か聞きました。
この苗代もなかなか乾かず、長靴のくるぶし付近まで潜ってしまうような状態が続いていました。本当はもっと早く刈り取りをしたかったのですが、機械が入れないために1週間ほど待つことにし、先週末の土曜日にやっと刈り取ることができました。それでも、まだ土が柔らかいところでは機械のタイヤが潜ってしまい、どうにか脱出して稲刈りを続けることができたほどです。
このもち米は籾の乾燥具合を水分計で確かめながら、玄米の水分が15%ほどになったら脱穀し、もち米の玄米にする予定です。年末には餅つきをしますが、そのころになったらコロナも落ち着いていると良いのですが。
今年はコロナの影響でイベント関係は中止としています。有機農家でも対応はそれぞれで、多くの人が集まっての稲刈り体験をしている農家もいるようですが、うちとしてはもう少し様子を見てからと考えています。せめて3月頃に実施している鴨の会までには、どうにかなっていてほしいのですが、こればかりはどうなるかはわかりません。稲刈りを楽しみにしている方もいらっしゃると思いますが、今年は機械での稲刈りとなり、イベントは中止させていただきます。
畑の状況も少しお知らせします。9月に種を播いた大根やカブなどは雨も多かったこともあり、まずまずの生育をしています。昨年は大根などはマルチを張って育てていたので、草取り作業はしなくてもよかったのですが、今年はマルチをやめることにしました。
その理由の一つとして台風による大雨への対応があります。大根を育てていた畑は、もともと田んぼだった所が多く、雨水が引くように排水路も作っていましたが、大雨が続いたために排水が間に合わず、水が溜まったままの状態が続いてしまいました。水は少しずつ減っていきますが、マルチ内は水分が多い状態で、そこに太陽がでると温度が上昇し、大根などが腐ってしまったのです。見た目は育っているように見えても、抜いてみると半分ほどが溶けたようになった大根が多く出てしまいました。
そのため、今年は大根などはできるだけ畝を高くし、大雨が降っても早めに水分が抜けるようにしました。ただ、畝を高くするとマルチを張ることが難しく、雑草が元気になってしまうため、雑草と共存しているような状態です。
今、お届けしている大根の葉っぱは、間引いた大根です。一箇所に3~4粒の種を播き、元気なものを1本だけ残し、他は間引いてしまいます。この間引いたものは、実は栄養的には葉っぱのほうが多くのビタミンなどを含んでいるのです。煮びたしや汁の具、炒め物や漬物と多様な調理に合うので、しばらく大根の葉っぱとお付き合いください。
10月に入り、気温も下がってくるため野菜の種まきも残り時間が少なくなってきました。お天気が安定している今のうちにできるだけ種まきを済ませたいと思っています。
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