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執筆者の写真Hiroaki Ehara

かけだし情報1245

畑情報


 九州を駆け抜けていった台風10号、最大瞬間風速が80mと予想されるなど、今までで経験したことのないような猛烈な台風となる可能性が言われていました。暴風の範囲も九州全体を覆うほどで、影響は遠く離れた関東にも及びました。台風の影響で不安定な天気が先週末から続き、晴れて強烈な太陽が出たと思うと黒い雲がやってきて雷が鳴るなど、目まぐるしく変わる天気に対応が大変でした。

9月に入り、埼玉県の農業大学校の学生さんが一人研修に来ています。専攻は花卉ですが、縁あってうちで研修を引き受けることとなりました。例年、農業大学校の2年コースの学生さんは、2年時に約2か月の農家研修があり、5月から7月にかけて行われていました。今年はコロナの影響で学校の始まりが遅く、農家での研修に十分な日程を取ることができず、9月の一か月間となりました。

 先週から始まった研修も2週目に入り、今日は畑で野菜の苗を植え付ける予定でした。時折雲が流れてきてざっと雨を降らせていたので、畑での作業ができるかどうか微妙な所でした。とりあえず、畑に行って作業をしてみて、雨が降ってきたら軽トラックに避難して雨をやり過ごすことにしました。

 畑に着くと雨はやみ、土の状態も苗を植えるにはちょうど良い感じでした。もし畑が乾いていたら、植え付ける所に水をたっぷりと与えてから苗を植えるようにしていますから、その手間を省けるだけでも作業が楽になります。

 苗を植える畝は数日前に準備してあり、そこにカリフラワーとミニ白菜の苗を植え、最後に防虫ネットをかけるという順番です。いざ、作業を始めてみると再び雨が降ってきました。最初のうちは小雨だったので、多少濡れても大丈夫と作業を続けました。しかし、徐々に黒い雲が流れ込んできて、かなり強い雨になりました。軽トラックに逃げ込んでは雨のやむのを待って作業再開、ということを何度か繰り返しましたが、効率も悪いので、学生さんには家に戻って野菜の種まきをしてもらうことにしました。本当は、別の畑でも苗の植え付けや種まきをするためにトラクターで耕し、畝を作りたいのですが、こちらは土がもう少し乾いてからとなりそうです。


 さて、上の写真、なんだかわからないと思いますが、畑の一部です。8月の猛暑と雨が降らないために芽が出なかった人参がやっと発芽してきたところです。どれが人参か、写真を撮った本人でもわからないのですが、中央のやや下部分に細い双葉が出ているのが人参で、それ以外は雑草の芽です。9月に入ってから発芽してくるのは、時期的はとても遅く、寒さが来るまでにそれほど大きく成長できないと思いますが、今年は平年よりも暖かい日が多いとの長期予報も出ているので、頑張って大きくなってほしいと思っています。

 ただ、人参の細い双葉よりも元気なのが雑草たちです。成長の速度はニンジンの数倍早く、気がつくと草に覆われてしまいます。これから稲刈りも始まり、他の野菜の種まき、植え付けと忙しいなかで、人参畑の雑草にどう立ち向かえば良いかという感じです。今のうちに雑草を取ってしまえば良いのですが、雑草と人参と同じようなものがあり、もう少し人参が大きくなってくれないと草を取るつもりが人参も一緒に取ってしまった…ということになるのです。

 これからは台風シーズンです。加えて秋雨前線も元気になってくるため、畑の作業が予定通りには行かなくなります。まだ種まき作業は始まったところで、これからも小松菜、大根、かぶ、そのほかの葉物野菜と種まきを続けていきます。同時に来週からは早生の品種、キヌヒカリの稲刈りもできそうです。田んぼのイネは台風によって倒れる心配もあるので、昨年のような大きな台風には来てほしくありませんが、そうはいかないようなこの秋のお天気です。


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