畑情報
いつもの年では7月の声を聞くとセミが鳴き始めています。最初は小さな音でしかないものが、数日もすると大きな合唱となって存在を増してきます。ところが、今年は7月の初旬を過ぎてもセミが鳴きませんでした。太陽がほとんど顔を出さず、雨ばかりが降っていたせいだと思います。そして、12日になって、やっとセミの鳴き声を確認することができました。もうすぐ梅雨明けを迎えるでしょうから、セミたちはいっせいに声をあげてくるかもしれません。
それにしても九州や岐阜県などの雨の降り方は半端ないものでした。7月のひと月分をはるかに上回る雨が数日のうちに降ってしまい、川は濁流となって各地で氾濫が起こりました。線状降水帯という言葉も今では一般的な気象用語となって、発生を特定するのが難しいと言われるこの現象は、どこで起こっても不思議ではありません。新型コロナウイルスの感染も再び拡大傾向にあり、第2波の到来を思わせています。コロナと災害のダブルパンチを受けている地域も多いなか、今は大丈夫でも、いつ自分たちの身の回りで起こるかもしれないということはここと崖ておくことが必要です。
さて、写真は合鴨たちの今の様子です。田んぼに放してから約ひと月が経過しました。今ではかわいいという表現は似合わないほど大きく成長しています。写真の田んぼはもち米を植えている苗代の様子です。田植えをしてからひと月、こち米は元気に育っています。
この田んぼの奥では彩のかがやき、という品種が育っていて、道を挟んだ田んぼでは大地の風、という品種が生育しています。彩のかがやきと大地の風は田植えをしてひと月が立った今、ようやく成長が始まったところです。同じ時期に植えた別の特別栽培米の田んぼのイネはすでに分けつも増え、田んぼから水を抜く中干しに入りました。中干しの時期は、田植えから約1月後、分けつの本数が20~30本くらいになった時です。特別栽培米の田んぼでは発酵鶏糞と、有機の水稲用の肥料を入れており、化学肥料に比べると初期の聖域はゆっくりですが、それでも分けつ本数も増えてきています。
一方で、田んぼにヘアリーベッチを緑肥として育て、それを元肥としている田んぼでは、苗が肥料を吸収するのに時間がかかり、ようやく葉の色が濃い緑に代わってきたところです。これから急速に分けつも進み、穂の赤ちゃんが作られるくらいまでには元気な姿になってくるはずです。
写真の合鴨たちは右手にある小屋に餌を食べに帰ってきているところです。この田んぼは鴨の数が多いこともあり、水面から伸びていいる雑草があまり目につきません。合鴨たちが一生懸命に田んぼを移動して、草を食べてくれたようです。もう一つの田んぼでは、奥側の田んぼにクログワイが多く発生しています。合鴨たちは尖った葉っぱを食べるのは苦手なので、クログワイを食べてくれません。約8アールほどの田んぼなので、草が目立つところを中心に手で雑草を取る作業をしています。
合鴨のいる田んぼももう少しすると中干しを始めます。去年は中干をしている最中に外敵が田んぼに侵入して鴨がだいぶ被害を受けました。そこで、今年は中干期間中は合鴨を田んぼから引き上げるか、小屋の周りだけ水を入れるようにして、そこを厳重に囲うかする必要があります。そのため、合鴨たちが小屋に戻るように慣らす作業をしています。小屋に餌である小麦を置き、拍手をします。これを繰り返すと、合鴨たちは拍手の音が聞こえるとエサの時間であることを認識し、小屋に戻ってくるようになるのです。
このひと月ほどは雨の日が多く、畑の作業ができずにいます。人参の種まき用の場所を耕したり、その後の雑草を抑えるための太陽熱消毒をしたりという作業もできずにいます・また、味噌用の大豆の種まきや植え付け、畑周りと畑のくさとりもできていません。はやく作業をしないと間に合わないものもありますが、無理に耕すとその後の生育に問題が生じるので、ここはもう少し我慢をすることになりそうです・
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