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  • 執筆者の写真Hiroaki Ehara

かけだし情報1233

畑情報


  今週の半ばからは梅雨入りしそうだとの予報が出されています。気温も30度を超える真夏日が出てくるようになり、いよいよ蒸し暑い季節がやってきそうです。

 先週から田植え前の最後の作業である2回目の代掻きをしました。植え代と呼ばれる総仕上げ的な作業です。最初の代掻きから1週間ほど時間が経ち、田んぼの中には小さな雑草が目立っていました。2回目の代掻きをすることで、発芽した雑草をもう一度土の中に練りこんでしまい、田植え後の雑草の全体量を少なくする効果が植え代にはあります。

 そして、植え代から3日後、田植えが始まりました。

ガバレの田んぼは大小合わせて、全部で11枚です。広きところは30a、小さなところは3a(苗代にしている田んぼ)ですが、多くの田んぼは約20aの大きさです。田植えの最初の日は5枚の田んぼの田植えをし、2日目は2枚、そして最後は家の前にある合鴨の田んぼ4枚という順番です。

 田植えをする前に、苗代で育てた苗を品種ごとにきめてある田んぼへと移動する作業があります。軽トラックの荷台に苗運び用の棚をセットし、40~50枚の苗箱を積み込みます。ただ、この苗運びは一連の田植え作業の中でも重労働です。水分を含んで土が入っている苗箱は重く、苗代のぬかるんで土に足を取られながら運ぶだけでも大変です。毎年、もっと効率よく、楽にできる工夫をしようと思いながら、結局は力と体力に任せた今まで通りのやり方になっています。

 今年は種まきを1週間ほど遅くしたこともあり、苗の生育が良くて、少し葉が伸びすぎています。そこで、伸びている葉っぱの先だけを刈り払い機で刈りました。苗そのものには影響のない程度です。田植えをする苗の大きさはそれぞれの農家によって違います。

稚苗と呼ばれる種まきから植え付けまでの日数がそれほど経っていない苗を使う農家もいれば、有機農家では成苗と呼ばれる大きな苗を植える農家もいます。

うちの苗は種まきをしてから28日くらいの中苗です。

 大きな苗を植える利点は、田植え後の水を深めに入れることができるからです。水を深く張ることで雑草が増えることを防ぐことができるからです。田んぼによっては水がすぐになくなるところもあります。土が顔を出すと雑草も一気に元気になって成長します。田植え後はできるだけ水を深めに張るように、毎朝、夕の田んぼ回りは必須です。

 田植えが終わると、次は合鴨の放鳥準備です。今年の合鴨たちは何度か自然の恐ろしさを味わっています。まずはカラス。カラスは常に小さな生き物を狙っています。鶏のヒヨコが小屋から逃げ出していた時も、最初にやってきて逃げたヒヨコをさらっていくのはカラスでした。今回は、田んぼにある合鴨の小屋で水慣らしの訓練をしている時に起こりました。トラクターで隣の田んぼの代掻きをしている時に、小屋のところにカラスが降り立つのが見えました。慌ててトラクターを止めて小屋に駆け寄ると、すでにカラスが合鴨を奪って飛び立ったところでした。いつもは厳重にネットなどで小屋の周りなどを囲いますが、近くにいることで油断していました。その後も、ちょっとした隙間から小屋の外に出てきた鴨を狙ってカラスが電柱に待機しているのを見かけます。今年はカラス対策を厳重にしないといけません。

 さらに、育雛用の小屋にいた合鴨を狙ったのは1m50くらいの大きさのアオダイショウです。金網から入り込んだようで、どうも1羽の合鴨が犠牲になったみたいです。逃げ出そうとして金網をくぐろうとしましたが、途中で太い胴体が金網から抜けなくなっていました。実はその数日前、鶏小屋にもアオダイショウが入り鶏に絡みついていました。多分卵を狙って入り込み、ちょうどそこにいた鶏が巻き付かれたのだと思います。とても呑み込めそうもない大きさの鶏ですが、急な侵入者にパニックになったことでしょう。

 今、街なかにも野生の生き物が増えています。狸、ハクビシン、アライグマに狐など。麦畑ではキジも見かけます。そして、田んぼでもカブトエビのいる田んぼが増えてきました。人間の都合で、良い生き物、悪い生き物と分類してしまいますが、それぞれの生き物が存在する意味はあり、それによって生態系や自然が守られているのだと感じます。日本はまだ世界の中でも農薬使用量が多い国のひとつです。政府が認めているから安全という話も聞きますが、農薬によってはヨーロッパの基準よりもはるかに緩い基準であったりします。ヨーロッパでは、今後さらに農薬の基準を厳しくすることを検討しているとの情報もありますが、

はたして日本の政府はどうするのでしょうか?人間だけでは成り立たない生態系、自然に対して謙虚になる必要があると思います。

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