畑情報
新型コロナウイルスの感染拡大が収まりません。そして、満開の桜には季節外れの雪が積もり、ピンクの花が白く染まっています。本来ならお花見で大勢の人が行き来する元荒川の桜並木もひっそりしています。コロナウイルス、そして春の雪と、今年は記憶に残る春となりそうです。
雪が降る一日前、気温は夏日に迫るところまで上昇しました。それほど太陽の日差しがあったわけではありませんが、なんでこんなに汗をかくんだ、と思うほど少し作業するだけで汗びっしょりになりました。
雨が降る前に、畑に野菜の種を播いてしまおうと思い、畑をトラクターで耕し、畝を立て、種まきをするという一連の作業をしました。この畑は去年の秋に堆肥を入れ、種まきをしたところですが、台風の大雨の影響で水に浸かり、発芽しなかったところです。その後も一度種まきを試みましたが、冬に入ってからとなって、こちらも発芽が十分ではありませんでした。
今回は肥料は散布せず、耕してすぐに畝を作り、小松菜、カブ、大根を播種しました。小松菜とカブは手押しの種まき機を使っての作業で、約20メートルの長さの畝を何往復かするだけで、作業時間も10分程度で済んでしまいます。
大根は畝に25~30センチ間隔の種まき用の穴を開けて種を播くという作業です。約1センチほどの深さの穴を作るのは缶コーヒーの空き缶です。穴の底が平らになり、ちょうど良い大きさになるからです。
別の畑では人参の種まきもしました。今回は15センチ間隔に5列の穴があいたビニールマルチを使い、それぞれの穴に種を播いていきました。春先は雑草の種も目を覚ます季節です。今までは草取りに時間がさけず、雑草に負けてしまうことが多かったので、今回はマルチを利用することにしたのです。
人参も大根も種まきは単純作業です。種を播く穴を作り、種を播き、土を掛けていく、それだけです。ただ、その作業を繰り返すのは結構な作業です。種まきは膝を折って行います。そして80センチほどの幅の種まきが終わると隣へ移動します。この立ったり座ったりする作業を繰り返すのはスクワット運動をするようなものです。特に土曜日の大根の種まきでは汗が流れ落ちトレーニングをしている感覚になりました。
さて、今回のコロナウイルスの影響は世界中に広がり、経済も大きな打撃を与えています。近年、世界はグローバル化が加速し、人、モノ、情報が国を超えて行き来しています。その恩恵も大きなものですが、ひとたびそのシステムが上手くいかなくなると、自給率の低い日本はいろいろなものが停滞してしまいます。
日本の食糧自給率は世界の中でも低いことは言われています。でもスーパー等にいけば食料はふんだんにありますし、自給率が低いという意識を持っている人は少ないかもしれません。自給率の出し方はカロリーベースとか、生産額のものなどあるので、わかりずらいかもしれませんが、主食用のコメ以外は海外に大幅に依存しています。国産牛の肉でも、飼料を考えると国内で賄っているのは25%程度で、多くがアメリカやカナダなどの小麦やトウモロコシの割合が多いのが現状です。
農産物だけでなく、いろいろな機械や機器の部品は中国などの工場で生産されているものが増えています。部品の供給が止まれば、本体も生産することができなくなります。インバウンドに依存している観光産業も大きな打撃を受けている一つです。人の交流は進んだほうが良いと思いますが、そこに頼る部分が大きくなるとその影響も受けることになってしまいます。
今回、グローバリズムの問題が指摘され始めていますが、自給とグローバル化をどうバランスをとるかを考える機会であると思います。
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