畑情報
3月も2週目に入り、今週末には桜の開花予想もでています。気持ちもお天気も心地よい季節になっていきますが、今年は不安な気持ちが心地よさを奪ってしまいそうです。世界中に広がったコロナウイルスの報道が連日、感染者の増加を知らせます。主な行事やイベントは中止となり、外出する人も少なくなっています。マスクの品薄や一気に広がるデマの情報などが混乱に拍車をかけています。少しでも早く鎮静化してほしいですが、そうもいかない気配です。
そうはいっても、畑の準備をしないわけにはいきません。それに閉じられた空間とは違い、畑や田んぼでの作業は人との接触もほとんどないので、作業に支障はありません。ただ、冬のような寒い日があったり、突然18度近い日が来たりと寒暖の差が激しいために体調の管理は大変です。春先は三寒四温と言われるように冬将軍と春がせめぎあいをしている季節です。
そして雨も周期的に降るのもこの時期です。予定している作業が雨で延期になることもあるので、天気予報を見ながら作業を進めます。
3月に入ってからの作業のひとつに田んぼの耕耘がありました。田んぼは、稲刈り後に堆肥を散布して耕す場合が有機農家では多いのです。それは堆肥を散布することで土の中の微生物を増やし、同時に稲株や刈り取った藁の分解も進める効果があるからです。
ガバレの田んぼは、有機の田んぼではヘアリーベッチという緑肥を冬の間に育て、春先に刈り取ってから鋤きこむ方法を取っています。そのために田んぼを耕すのは5月に入ってからです。それ以外の減農薬の田んぼでは昨年までは冬の間に田んぼを耕していました。今年は3月まで耕すのを待っていたのですが、それは田んぼの稲わらを分解させる効果のある資材を散布するためでした。稲わらが分解されるのは、ある程度温度が上がってからです。微生物の活動が活発となるには温度も必要です。もちろん、田んぼにもたくさんの微生物が住んでいますが、より効果的に藁を分解させる効果がある資材を使ってみることにしました。
田んぼを耕すのはトラクターですから、作業的には体への負担は少なくてすみます。ただ、ちょうど曇って気温の低い日に作業をすることになり、体がすっかり冷えてしまいました。今ではトラクターもキャビンといって、運転席が箱状になったものを使う人がほとんどです。そのキャビン内は冷暖房もきくので、冬でも暖かく、夏でも涼しい環境で作業を進めることができます。ただ、うちのトラクターはキャビンがなく、寒風にさらされての作業になってしまいます。
実は、一台、キャビンのついている古いトラクターがあるのですが、こちらは冷暖房の装置が壊れていて快適な環境とはいえません。もちろん、これからの季節は、春の風にあたりながらのトラクター作業は快適ですが、田んぼをトラクターで耕す作業は単調です。一列をまっすぐに耕し、端まで行ったら方向を変えてまた耕すという作業の繰り返しです。心地よい風とエンジン音についぼぉーとしてしまうことがないように気を付けないといけません。
畑の野菜はここにきて、一気に蕾が伸びてきました。
もう少し収穫できると思っていたものもあっという間にトウが立ち、野菜の本体よりも蕾を食べるようになってしまいます。蕾自体もおいしいので良いのですが、つぼみから花が咲くまでもあっという間で、畑はもう少しすると黄色の花が満開になってしまいます。
小松菜や他の葉物野菜は、種を播き、育苗ハウスの中で育てていますが、まだ畑に植え付けるまでには至りません。これから畑に直接種を播く野菜も増えてきますが、それが収穫までになるには、ひと月ほど時間がかかります。ジャガイモも畑に植え付けましたが、収穫は6月になってからです。しばらく野菜の端境期になりそうですが、ご理解下さい。
今年の冬は鶏の産卵が少ない状態が続きましたが、ここにきて割と多めの産卵が続いています。昨年の
11月にヒヨコとして入れた一群はまだ産卵までは時間がかかります。卵を産み始めるのは6月に入ってからとなりそうです。それまで今のような産卵が続いてくれると良いのですが、今がピークのような気がしています。年間を通して一定の産卵数が確保できるようにとも思いますが、夏や冬は鶏も体を休ませる時期でもあるので、無理はさせないほうが良いとも思っています。ただ、1年に2回、ヒヨコを入れるほうがある程度の産卵数の確保はできるので、3月の中旬にもヒヨコを入れることにしました。今は、そのヒヨコを受け入れるための鶏舎を準備しています。今ある鶏小屋のそばにパイプハウスを利用したものを建設中です。
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