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かけだし情報1211

  • 執筆者の写真: Hiroaki Ehara
    Hiroaki Ehara
  • 2019年12月10日
  • 読了時間: 3分

畑情報

時間の過ぎるのは本当に早いもので、12月の声を聴いたと思ったら、もう10日も過ぎようとしています。太陽が顔を出さないときは日中でも手足が冷たくなります。畑の土も中のほうは湿った状態で、野菜の苗を植え付けていても、指先が冷えてきます。太陽のありがたさを感じる日が多くなる季節です。

 12月に入り、鶏たちは卵を産むのをやめてしまいました。日が短くなると冬を感じ、産卵は少なくなります。どんどん日が短くなる12月は、寒さも加わり、産卵数は減っていきました。朝方4時くらいから電球を点けて、少し早めの朝を鶏たちが感じるようにしていましたが、なかなか産卵が回復しません。10月中旬から産卵を開始した鶏たちが順調に産卵数を増やしてくれると思っていたのですが、2割ほどの産卵率をピークに、現在は休止状態です。もうしばらく卵をお届けできない、あるいは少ない数のままとなりそうです。

 さて、日本の食卓に新たに登場しそうなのがゲノム編集食品です。下の図が遺伝子組み換えとゲノム編集の違いを表したもので、インターネットのサイトからとってきたものです。

 遺伝子組み換えとゲノム編集の違いは、別の遺伝子を組み込んだものが遺伝子組み換えで、そこにある遺伝子をピンポイント的に切ったものがゲノム編集です。NHKのクローズアップ現代で示された例では、サバのゲノム編集が紹介されていました。サバは攻撃性があるため稚魚同士で共食いをしてしまい、成魚まで生き残る率が水槽の場合は1割ほどでした。そこで、攻撃性をつかさどる遺伝子を切り取ると、サバの攻撃性がなくなり、成魚までの生存率が大きくアップするというのです。この技術を使うことで今までは難しかったサバの養殖が可能になると言われています。

 アメリカではすでにゲノム編集された食品が出羽待っていますが、遺伝子組み換えのような表示の義務はありません。それは、他の遺伝子を組み入れるものではなく、いままである遺伝子を切るだけなので、安全審査を受ける義務がないからです。

 ゲノム編集は安全であるということで、審査も表示の義務もないまま食品として流通する可能性が指摘されています。しかし、この切るという工程で間違いが起こる可能性も指摘されています。オフターゲットというものもその一つです。例えば、ジャガイモは光に当たると緑色になり毒素を生じます。そこで毒素を生じるさせる遺伝子を切ってしまい、毒素を出さないジャガイモが出来上がります。ここで切る遺伝子を間違い、緑色になる部分を切ったとします。すると光が当たっても緑色にはなりませんが、毒素を作るジャガイモができる可能性があります。このような未知のリスクがあると指摘されているゲノム編集は、アメリカや日本では安全審査はいらないとしていますが、ヨーロッパでは遺伝子組み換え同様の安全審査を求めています。

 有機JASでは遺伝子組み換えの種や苗は使うことが禁止されていますが、ゲノム編集についても禁止する方向で話が進んでいるようです。

 あるものが100%安全ということは難しく、その時点では夢のような技術と言われていたものも、数年、あるいは数十年後に、人や環境に対して危険なものであるということがわかる例は決して少なくありません。技術にはどうしてもプラスの部分だけでなくマイナスの要因もでてきます。そのことをきちんとした情報として提示するのが行政や政府の役割ですが、どうもその反対に動くことが多いようです。




 
 
 

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