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かけだし情報1210

  • 執筆者の写真: Hiroaki Ehara
    Hiroaki Ehara
  • 2019年12月3日
  • 読了時間: 3分

12月

畑情報

 アフリカ中部にルワンダという国があります。

1994年に80万とも100万とも言われる大虐殺が起こった国です。国民の15~20%が犠牲となった国で平和学を教えている日本人がいます。

ちょうど私たちがエチオピアに滞在していた時に、別の団体から派遣されていた佐々木さんです。ルワンダはベルギーの植民地として支配されていました。

ベルギーは植民地支配に対する不満が自分たちに向かないように、少数派のツチ族を優遇し、行政の重要ポストや教育の機会を与えるなどしていました。

 その後、独立したルワンダは多数派のフツ族が政権をとりましたが、隣国に逃れたツチ系が主体のルワンダ愛国戦線がルワンダに侵攻し内戦状態になりました。そして、フツ系の大統領が暗殺されたことがきっかけとなり、フツ系の住民がツチ系の住民を襲ったのが大虐殺の始まりと言われています。

 もともと加害者側と被害者側は同じ地域に暮らしていた人たちです。それが様々な要因が絡まって、隣人を襲うことになりました。やがて、この状態が落ち着き、地域の再建に向けた動きが始まりますが、加害者側と被害者側にはお互いに不信感や恐怖感があり、再建を進めるのは大変でした。

 佐々木さんはルワンダの大学で平和学を教えながら、ある村に出向いて加害者側が被害者の家を再建する支援を続けていたそうです。また大学でも平和構築や紛争解決に向けての授業をしています。

 昨年のことですが、佐々木さんと20年ぶりくらいに再会しました。年に1度くらいは日本に帰国しているようですが、日本で支援しているところへの訪問や、大学等での講演会などで多忙のようで、会う機会がありませんでした。

 それがちょうど時間が取れるという日があり、短い時間でしたが、ガバレに泊まってもらい話を聞くことができました。そして、その時にルワンダから持ってきたという唐辛子の種をもらいました。それが写真の唐辛子です。彼曰く、世界で二番目に辛い唐辛子とのこと。早速、今年の3月に種を播き、畑の隅に植えました。

 発芽するかどうか心配でしたが、育苗ハウスの中で10粒ほどが発芽し、その後、元気そうな苗を畑に移しました。

 夏の間は少し雑草に埋もれ、その存在を忘れていましたが、10月になると青い実がたくさんついていました。樹もそこそこに成長し、日本の暑い夏を乗り越えた唐辛子がどんな辛さになるのか気になって、少しだけ味見をすることにしました。

唐辛子は世界中にたくさんの種類が存在します。私たちが知っている辛さで有名な所では、ハバネロでしょうか。唐辛子の辛さを表すものでスコビル値というものがあるそうです。これは唐辛子をエキスにし、その辛さを感じなくなるまでに何倍の砂糖水に溶かさないといけないかを表すもので、当初は人間が実際に試していたそうです。今はカプサイシンの量を測定機にかける方法が取られているとのことです。ちなみに一番辛いと言われるのは「ドラゴンズ・ブレス・チリ」という名前のもので、スコビル値は248万です。

日本で有名なハバネロは辛い物でも57万という数値ですから、もはや食べ物とは言えないくらいの辛さなのでしょう。

 さて、ルワンダの唐辛子ですが、味見をした青いものは、かじった時は、それほど辛いとは感じませんでした、が、数秒後、唇、舌がビリビリしてきました。

青いものは黄色になっていきますが、黄色の辛さも相当なものです。ただ、香りはとてもフルーティで、その香りに騙されてかぶりつくと痛い目に合うことは間違いありません。

 うちではオリーブオイルに唐辛子をつけています。オリーブオイルが適度に辛みをやわらげていますが、つけすぎるは禁物です。今年種を取り、来年は少し多めに育てようと思います。


 
 
 

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