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かけだし情報1209

  • 執筆者の写真: Hiroaki Ehara
    Hiroaki Ehara
  • 2019年11月26日
  • 読了時間: 4分

予想以上の降水量となりました。10月に台風やその後の雨でたっぷりと湿っていた畑も乾き、種まき作業などを急ピッチで進めてきました。その後、しばらく雨降りがなかったので、畑によっては表面の土が固くなっていました。種まきをした後で雨が降ると発芽が揃うので、雨が欲しいタイミングでした。でも、ちょっと降り過ぎのようです。畝の間には水がいっぱいで、排水作業が追い付かないほどです。なんでもほどほどが一番良いのですが、このところのお天気はどうも極端になっている気がします。

もうすぐ12月となり、だんだんと寒いと感じる日が増えてきました。特に北風が吹くと一気に体感温度が下がります。例年よりも高めの気温だった今年の秋ですが、これから一気に冬へと進むのかもしれません。

11月も残り1週間となりました。玉ねぎの苗の植え付け作業をしてきましたが、あと少しだけ苗が残っていて、今週中には作業を終えたいと思っています。また、育苗ハウス内で苗を育てている小松菜なども順次、畑に植え付けていき、その後ビニールのトンネルを掛けることになります。これから北風が強く吹く季節になるので、ビニールが飛ばされないようにする必要があります。

自宅に近い畑で、有機農業を始めた時から使っているところがありますが、ここ数年、作物の出来があまり芳しくありません。小さな畑なのですが、ナスやピーマン、玉ねぎ、スイカなどを主に育てていたところです。全然育たないという訳ではありませんが、土の状態や作物の育ち方など、3~4年前に比べると元気がないのです。

他の畑も、その年の天気や管理の状態によって生育の善し悪しがありますが、土はまだ元気さを感じます。化学的な土壌分析をすれば、その土の状態が数値としてでてくるのですが、お金もかかることなので、分析をお願いするに至っていません。ちなみに、土壌分析にはいろいろな方法があります。自分でできる簡単な検査としては土のPHを測り、土が酸性なのか、アルカリなのかを見ることです。これは市販の測定機器を使うこともできますし、試験紙を使うこともできます。

また、窒素やリン酸なども測定するキットが販売されていて、簡易的な検査を自分ですることができます。

もう少し本格的な検査をしたいという人は、微量要素と言われるものを測ることができる検査キットも売られています。ただ、これはあくまで簡易的な数値を測るもので、本格的な土壌検査をする場合は、専門機関に土を提供して検査をしてもらうことになります。

 もう少し検査について書くと、最近の検査では、土の成分を分析するだけでなく、土の肥沃度を測る指標として微生物の数を調べるものがでてきました。豊かな土というのは、窒素などの成分がどのくらい含まれているかというよりも、その土のなかでどのくらいの微生物が存在しているかが大きなポイントになるという考え方です。

 毎年のように化学肥料だけを入れている畑と、堆肥や緑肥などの有機物を土に入れている畑を比較すると、圧倒的に有機で育てている畑のほうが微生物の数、酒類ともに多いということがわかります。微生物がいかに多くいる土を育てることができるかが、作物が健康に育つことにつながるのです。

 話がそれましたが、自宅近くの畑に元気さが無くなった原因として考えられるのが、雑草などを畑から持ち出してしまったことかもしれません。この畑はおばあちゃんが良く草取りをしてくれるのですが、草はそのまま畑に戻さず、外へ持ち出していることが多いのです。野菜を育てるときには、鶏糞堆肥やぼかし堆肥などを使いますが、他の畑のように伸びた草をハンマーモアで刈り取り、そのまま畑に鋤きこむことで、畑に有機物を還元することがここ数年できていませんでした。

 また、ずっと同じ作物を場所を移動しながら育ててきたので、土の中の微生物相のバランスが崩れているのかもしれません。今の時期、この畑には玉ねぎの苗を植えているのですが、今年は別の畑に分けて植えました。今のところ、ネギが育っているだけなので、今週中に他のところは耕して、緑肥であるヘアリーベッチを播こうと思っています。春先にヘアリーベッチが大きく育ってきたら畑に鋤きこみ、その後でナスやピーマンなどを植え付けてみる予定です。

 田んぼでも、耕畜連携として、稲刈り後の稲藁をすべて持ち出しているところがありますが、知り合いの農家が土壌分析をしたところ、有機物を持ち出したことで土の腐食が減っていると言われたそうです。昔は田圃の藁を堆肥として積み、それを田んぼに戻していました。その土で育ったものはその土に返す、というのが農業の基本であることを再認識しました。

 
 
 

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