畑情報
今年は梅雨らしい雨の日が続いています。今週後半からは梅雨独特の蒸し暑さが加わるとの予報になっています。気が付けば6月も終わりになり、いよいよ暑い暑い夏がすぐそこまで来ています。今年の夏は、35度を軽く超える猛暑日がいったいどのくらいあるのでしょうか。
このところ雷雨のような激しい雨がよく降ります。前回のかけだしでも書きましたが、家の前の田んぼにいる合鴨は大丈夫ですが、今年から始めた合鴨田んぼの鴨たちは大雨の後に寒さの影響なのか、死んでしまうものが多く出ています。晴れている時は元気に田んぼの中を動き回っていたので大丈夫だと思っていましたが、雨に長時間降られて体が冷えてしまったことが大きな要因だと思います。田んぼの間に細い畔のようなものはありますが、鴨にしても、私たちにしても初めての場所なので、鴨の動き方が十分にわかっていないことも原因かもしれません。
そこの田んぼはクログワイという雑草が多く、鴨たちの力を借りて雑草の対応する予定でした。でも、放した鴨が減っていき、雑草は日に日に大きくなるために、手押し除草機をかけて雑草対策をしています。ただ、クログワイは根がしっかりと張っており、手押し除草機を使っても根ごと取りきることができません。
そこで、小さな熊手のようなものを使って稲の株と株の間にある雑草と一緒にクログワイを取っています。この方法は時間はかかりますが、この1週間のうちに草取りができれば、その後の雑草の勢いも少しは弱くなるはずです。
家の前の田んぼは肥料にはヘアリーベッチという緑肥を使い、今年から鴨を放した田んぼは、購入した有機肥料を使っています。どちらの田んぼも、一般的に化学肥料を使った田んぼに比べると葉っぱの色が薄く、苗の生育もゆっくりです。そのため、雑草の勢いを止めないと、稲の生育が負けてしまいます。
家の前の田んぼは鴨たちが肥料を供給してくれるので、他の肥料は入れません。別の有機の田んぼは、昨年の鴨を放してみようと思っています。数をたくさん入れなければ稲への影響も少ないと思います。毎年のようにしている合鴨農法ですが、その時により鴨がいなくなったり、雑草のほうがすごかったりと、鴨の入れるタイミング、お天気、こちらの準備などの違いでなかなか完ぺきとはいきません。今年は良かった、という記憶よりも、だめだった記憶のほうが鮮明の残ってしまいます。
雨が続いているために、畑の作業ができません。この時期の主な作業は草刈りです。田んぼの草刈りを優先するために、畑の草は伸び放題です。去年も田んぼだった畑の草を刈っているうちに、草刈り用の機械がぬかるみにはまってしまい脱出できなくなりました。
結局二人が刈りで引っ張り上げ、機械屋さんのトラックにクレーンで吊って移動させ、エンジンのオーバーホールをしたのも今頃でした。
草を刈ってからの作業になりますが、ひとつは味噌用の大豆を育てる場所を準備します。トラクターで耕し、雨が降った時のために排水用の溝を作ります。種は畑に直接まかず、セルトレイに播いて苗に仕立て、その苗を畑に植え付ける予定です。畑に直接まくほうが楽なのですが、発芽直後にハトなどがやってきて、柔らかい葉っぱや芽を食べてしまうことがあるのです。今年も自家採種した大豆と、小粒の黒豆、それと黒大豆を播こうと思っています。
別の畑では、人参の種まき準備をする作業があります。ここ何年もしていなかったのですが、太陽熱消毒という作業をする予定です。人参の種まきは7月の下旬から8月下旬ごろです。人参は発芽に時間がかかり、発芽を待っているうちに雑草のほうが目立つことが多いのです。発芽したばかりの人参よりも雑草の成長のほうが早いので、草取り作業は欠かせません。しかし、人参の芽を気にしながらの草取りは時間がかかり、秋野菜の種まきや植え付け作業も始まる時期と重なるので、時間がかかる作業は減らしたいところです。
そのため、太陽を利用した雑草防止の技術が太陽熱消毒です。今の時期に肥料を入れて耕し、畝を作ります。その畝にたっぷりと雨が降ったら透明なビニールマルチを張ります。太陽の熱でビニール内が熱くなり、雑草の種が死滅するというものです。あとは時期が来たらビニールをはがして種を播くだけです。
ただ、この方法ではビニール内の有効な微生物も死んでしまいます。有機農家でも、この方法を取り入れている人もいれば、土の状態を壊すという理由で使わない人もいます。畑によって草がすごいところがあるので、そこは太陽熱を使った除草方法を試してみるつもりです。
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