2019 年 5 月1185 号
畑情報
淡い緑だった木々の葉が、気が付けば濃い色へと変化していました。1年でも過ごしやすい季節といわれる5月も終わろうとしています。気温も夏日となる日が増えてきて、そろそろ蒸し暑い季節の到来となります。
天気予報では、今週の火曜日にまとまった雨が降りそうです。これまでは、雨が降るといいながら雨雲は関東の南側を通り過ぎ、埼玉北部ではパラパラっと降る程度のことが何回もありました。乾いた畑に恵みの雨となるでしょうか?
先週は、夏野菜の苗を畑に植え付ける作業が中心でした。ガバレの畑は、もともと田んぼだった所が多く、粘土質の土は雨が降った後は固くまってしまいます。
マルチとして藁を敷くこともありますが、今は黒のビニールマルチを使うようにしています。
植え付けには、まずマルチに穴を開けることから始めます。植え付ける野菜によって植え付け間隔は異なりますが、ナスのように樹が大きく育つものは80センチに、インゲンのようにつるが伸びるものは30センチ間隔にしています。植え付けるところをハサミで切り、そこにたっぷりと水を注ぎます。水が土に染み込んだら苗を植えていきます。
苗は育苗ハウスの中で育てていたもので、ポットの中には根がしっかりと巻いています。苗をポットから取り出し、丁寧に植え付けていきますが、根と土がしっかりと密着するようにすることが大切です。ポットの中の閉じられたところから、大地へと植えられた苗は、数日もすると一回り大きくなったようにみえます。
今週、来週は田圃の作業が中心となっていきます。田植え後からは、植えた苗に支柱を立てる、草刈りなどと作業の内容がかわっていきます。また、雨を待って植え付けをしたい野菜がもう少し育苗ハウスに残っています。ナス、オクラ、エンツァイ、カボチャ、小松菜や水菜などです。田んぼの準備と並行して、植え付けをしていければと思っています。
田んぼの作業も始まっています。土曜日から田んぼに水を入れ始めました。田植えをするためには、田んぼを耕し、水を入れて代掻きをする作業が必要です。
田んぼは何度か耕しているので、荒代という、一回目の代掻き作業を進めています。農家にもよりますが、通常、荒代、そして植え代と2回ほど行うのが一般的です。荒代は、トラクターにドライブハローという機械を取り付けて行います。水と土を捏ねることで田んぼの水持ちがよくなり、また、田んぼの表面を平らにすることが代掻きの目的です。
有機の稲作では、代掻きをすることで雑草対策をする人もいます。水が入った田んぼではしばらくすると雑草も目を覚まします。雑草の発芽に必要な水、温度などが満たされるからです。発芽した雑草がまだ小さいうちは根もそれほどは張っていません。雑草が身だち始めた段階で2回目の代掻きをし、雑草を土の中に埋めてしまうのです。ただ、これですべての雑草が埋められてしまうことにはなりません。土の下部にあった別の雑草が表面に出てくると、次の雑草の芽が出てきます。そのタイミングで田植えをし、水を水深10センチほどにすると雑草が発芽しても大きくなれずに除草が楽になるという方法です。
ただ、この方法では、水深10センチでも大丈夫な大きく生育した苗を使うことが必要です。昔、手植えをしていた時のような成苗です。成苗を植える特殊な田植え機もありますが、種まき機もそれ用のものが必要になるなど、簡単に取り換えるというわけにはいきません。そこで除草法で取り入れているのが、合鴨だったり、チェーン除草だったりするのですが、完璧な除草とはいかないのが現状です。
田植えは農家にとってはとても大きなイベントのようなものです。農家の大小にかかわらず、100人の農家がいれば100通りの米つくりがあるのです。野菜と違って1年に一回きりということも、米つくりが特別なものであるということにつながるのかもしれません。
ガバレの米つくりに欠かせないものが合鴨です。今週の木曜日には合鴨の雛が届きます。例年のように、田んぼの水にならす訓練をしながら10日間ほど育て、田んぼへ放すことになります。今年は少し離れた40アールの田んぼでも合鴨を入れることにしました。家の前とは違うので、どうなるか心配ですが、合鴨たちの活躍を祈りながらの米つくりが始まります。
田植えのご案内
今年の田植えは6月2日、日曜日午前9時からです。
皆さまのご参加、お待ちしています。
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