畑情報
今年は桜の花が長持ちしています。開花宣言以降に寒い日が続き、なかなか満開とならずにいました。このところお天気が定まらずに満開の桜と入学式が一緒になることが少なかった気がしますが、今年はとてもきれいな桜の下での入学式となったところが多かったのではないでしょうか。
お天気は暖かい日が続いたと思うと、急な寒さがやってくるという日もあり、寒暖の差が激しくなっています。相変わらず雨が降らずに、畑もまた乾いた状態が続いています。月曜日には少しだけ雨が降ってきましたが、畑を潤すというにはほど遠く、播いた種も発芽することができずにいます。
今年は育苗ハウスの苗の生育も遅れ気味です。3月の半ばごろに種を播いたナス、ピーマンはポットへ植え替えるくらいまでには成長しています。ところが、そのあとに播いたトマトが発芽に時間がかかってしまい、今になってやっと発芽から双葉が展開する品種もあって、例年よりも遅れ気味です。逆に、3月の終わりに種を播いたキュウリやカボチャなどのほうが発芽が良く、今週中にはポットに植え替えるようになるかもしれません。
育苗ハウスの温度は両脇のビニールを巻き上げたりしながら調整しています。また、踏み込み温床の温度が夜間にあまり下がらないように、温床の上に夜はビニールをかけています。日中、太陽が出てくるとハウス内の温度が上昇してきます。朝、踏み込み温床のビニールを外し、苗に散水しますが、それからはお天気を見ながら両脇のビニールを巻き上げたり、戻したりという作業をしています。トマト苗の生育は気になりますが、まだ種まきの適期ですから、苗の生育を見ながら再度種まきをするなどの対応をしていくことになると思います。
畑は今が一年で一番野菜の少ない端境期です。ミニのハウスとパイプハウスの2か所では大根やかぶ、水菜などが生育していますが、まだ収穫までに時間がかかります。露地の野菜はほとんどが花が咲き、つぼみを食べるかき菜も蕾から花へと移っています。できるだけ切らさないように野菜の作付けを考えるのですが、どうしてもこの時期は仕方ありません。しばらく少ない状態が続きますが、ご理解いただければと思います。
露地の畑にも直接種を播ける時期になってきたので、大根やカブ、水菜などの種まきをしました。種を播く前には畑をトラクターで耕しますが、しばらく雨が降っていないために、きれいに耕すことができません。粘土質の土は、降雨後の適度な水分があるときに耕せればきれいな状態に仕上がります。しかし、しばらく雨が降らずに乾いている時に耕すと、大きな土の塊ができてしまい、種を播くのが大変になります。
トラクターをゆっくりと走らせ、時間をかけながら土を細かくして種まきができる状態に仕上げますが、時間と、トラクターの燃料を多く使ってしまうので、本当は適切なタイミングで作業をしたいのです。種まきも、畑を耕すのも適切なタイミングはありますが、ちょうど良いタイミングで作業ができないことも多いのです。乾いた畑を耕し、種まきもしましたが、その後雨が降っていないので、発芽するまでには時間がかかるかもしれません。
4月に入って、農作業も忙しくなってきます。田んぼも準備が始まります。まずは、種の準備です。種はそのまま播くのではなく、種もみを温湯消毒することから始めます。温湯消毒とは、60度のお湯に10分ほど浸け、種についている病原菌をなくす作業です。今では多くの農家、あるいはJAでもこの方法を取り入れています。それまでは殺菌剤をいれた水の中に種もみをつけるというのが一般的でした。でも、できるだけ薬剤を使わない方法として昔から行われていたのが温湯消毒です。
JAも有料で農家の種もみを温湯消毒していますが、お湯の温度を60度に保つ機械を使っています。うちも親戚が持っている機械をかりて行っています。種もみを入れるとお湯の温度は下がります。それを一定に保つための機械を使うことで、適切に作業ができるようになりました。それまではお風呂を沸かし、温度を60度に保つようにしていました。今でも、お風呂を利用している農家もいます。
60度のお湯につけられた種もみはしばらくしてから水に浸けます。積算温度で100度になると種もみの一部が鳩胸のように膨れてきます。これは発芽直前の合図です。鳩胸状になった籾を種まきするのは5月3日を予定しています。そのころになると畑に夏野菜の苗を植える時期にもなり、忙しさも倍増します。
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