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かけだし情報 1308

畑情報


  あっという間に1月も終わり、暦は2月へと移ります。節分、立春と2月になると春の気配がそこかしこに感じられるようになります。とはいえ、今年は厳しい寒気が入ってくることが多く、まだまだ寒さは続きそうです。

 ここしばらく、大豆の収穫が思うようにできず、自家製の味噌を作ることができずにいました。去年も種まきが遅れてしまい、後で植え付けた大豆も含めて収穫は少しでした。自家製味噌の残りもあと1年分ほどになり、今年はどうしても味噌を仕込まないと間に合わない状況になってしまいました。そこで、有機ではありませんが、知り合いから大豆を分けてもらうことにし、味噌の仕込みを2月にする予定を組みました。

 味噌つくりには大豆と麹が必要です。麹はこれまでも自家製のものを使ってきましたが、十分に麹菌が働いてくれて、美味しい味噌が出来上がっていました。ただ、麹の仕上がり具合は良いときもあれば、発酵がうまくいかない時もありました。

 これまでの麹は、保温のために電気毛布を利用し、納屋で作っていました。一度に10~15キロほどの米を使っていました。麹の専門店は麹室で麹を作ります。その環境に近づけようと工夫をしてはいましたが、雑菌が入ることもあり、きれいな麹に仕上げるのは難しい面がありました。

 種麹を購入する際にいろいろ麹について調べていると、家庭用の麹発酵器というものがありました。家の中でも使えること、パンなども発酵させることができることなどから、購入することにしました。それが下の写真です。

 

  この発酵器の良いところは使わないときは分解してしまっておけること、器内の温度調整が細かくできることです。ただし、一度に作れる麹の量は最大で7キロほどとありました。下の所が熱源となっていて、その上に耐熱皿を置いています。皿の中には水を入れ、その水が温められて蒸発することで適度な湿度を保っています。

 この発酵器を使った麹作りはユーチューブで動画がいくつか紹介されています。温度の設定や、いつごろ、どんな作業をすればよいかは種麹を販売している会社の動画を参考にしました。

 簡単に麹の作り方を紹介すると、精米したお米を良く洗い、冬場は20時間ほど水に浸けておきます。時間が来たらざるにあげて良く水を切っておきます。この時に水切りが不十分だと蒸した際に水分が多すぎてべちゃべちゃのお米になってしまいます。

 蒸し器で蒸気が上がってから約40分ほど蒸し、指でつぶすことができる状態になったらパッドなどに広げて冷まします。約50度ほどまで冷めたら、種麹を茶こしを使って全体にふりかけ、その後、種菌が全体にまんべんなくいきわたるように混ぜ合わせていきます。そして混ざったら布に包んで発酵器に入れておきます。

 約20時間後、麹独特の甘い香りがしてきます。栗の香りと表現する人もいます。麹菌が米粒の周りに広がり始めており、全体が塊のようになっていればうまく進んでいる状態です。ここで酸素を全体に入れる意味もあって、塊上になったものをほぐし、さらに5時間ほど置いておきます。

 その後、今度は麹の広がったお米を2つの箱に分けて入れ発酵器に戻します。この時、麹菌が活発に活動しているので、米の品温は40度を超えてきます。その温度があまり高すぎ(50度近く)ると菌が死んでしまうので、箱内の米を混ぜ合わせたり、塊になっているところをほぐしたりします。この作業を数回繰り返し、種菌を混ぜてから50時間くらいで完成となるのが理想です。

 1回目の麹作りは終わり、今は2回目の仕込みに入っています。1回目は様子を見ながらだったので、完璧な麹とはなりませんでしたが、まあまあの出来上がりでした。これから味噌用に数回仕込む予定です。

また、麹を料理に使うこともできるので、もし麹が欲しいという方がいれば声をおかけください。少し先になりますが、良い麹ができたらお分けすることもできると思います。回を重ねることで、だんだんと良いものができるようになるはずです。


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