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  • gabarehiroba2

かけだし情報 1296

畑情報


 今日は10月25日、雨が降りそうな曇りのお天気でしたが、家の前に残っていた合鴨米の稲刈りを終えました。これで、今年の稲刈りはすべて終わりです。合鴨米はまだ乾燥と籾すりが残っていますが、稲刈りを終えることができてほっとしています。

 去年と今年はコロナの影響で、人を集めてのイベントはすべて中止としています。田植えや稲刈りを楽しみにしてくれている人もいたのですが、田植えや稲刈り後の食事、語らいも含めてのイベントなので、コロナが落ち着くまでは我慢したほうが良いと判断しました。

コンバインを使っての稲刈りは効率は良いのですが、お米ができるまでを多くの人に体験してほしいいう思いを伝えるには、実際に田んぼに入って苗を植え、ひと株、ひと株を鎌で刈り取ることが大切です。土の感触や水の冷たさ、水中にいる生き物など、体験することなしではわからないことが本当に多いと感じます。来年は多くの人が農場にきて、様々なことが体験できるような場に戻れることを祈るばかりです。

お米の栽培方法は今年から有機と特別栽培の2つにしました。有機は合鴨農法の田んぼと、農薬と化学肥料を不使用の田んぼです。特別栽培は、肥料を化学肥料から有機と化学肥料の混合肥料に変えました。化学的に合成された窒素成分は今までの肥料に比べると半分以下となっています。農薬は、田植え時に2成分の入った除草剤を1回だけ使いました。

お米を育てるのに必要な窒素成分は8キロほどが必要とされています。これをすべて化学肥料を使ってまかなうのが慣行栽培です。肥料をたくさん入れるとお米の成長は良くなり、収量もある程度は増えますが、お米の食味の低下や、成長しすぎて稲刈り前に稲が倒伏してしまうなどデメリットもあります。

どんな栽培方法をとるのかは、農家によって違います。たくさん獲れる方が良いという農家がほとんどですが、自然農や有機農家では、肥料をほとんど入れず、収量も少ないけれど、その分高く販売することで慣行農家と同等の収入を得ることを目指している人も多くいます。米つくりはその人の考え方が良く出るものかもしれません。

米つくりは毎年が一年生の気分です。同じ品種、同じ肥料を使い、同じように栽培していても、お天気などによって出来不出来がでてしまいます。特にここにきてお天気の状況が不安定で、予測がつかないようなことが起こっています。猛暑かと思えば、雨ばかりの年があり、雨の後に急に猛暑が続くなど、どう対応すれば良いか、何が正解なのかが全くわからなくなります。

今年、去年から借りている田んぼで育てていた特別栽培米に、いもち病が出てしまいました。梅雨が長く、なかなか晴れた日がでない年はこの病気が発生しやすくなります。いもち病には葉っぱに出るものや、茎、あるいは穂にでるものなどがあります。違う田んぼでも、葉っぱにいもち病が出ているところもありましたが、それほど広がってはおらず様子を見ることにしました。でも、2年目の田んぼでは広い範囲でいもち病の葉っぱが見られ、このまま稲がだめになってしまうかもしれないと思うほどでした。

一時は、イモチ病の防除をしようとも思い、有機でも使える薬剤を探しました。ただ、この薬剤は発生した後では遅いことがわかりました。相談したお米屋さんからは、晴れて30度を超えるようになればいもち病は広がらないから様子を見たら、とも言われて、結局、何も対策はせずに様子を見ることにしました。その後、天気は一気に猛暑となり、連日晴れて暑い日が続きました。稲も穂が出て、その後の生育も想像していたような最悪の状態とはならず、枯れてしまった葉っぱはありましたが、そこそこの収穫を得ることができました。

去年とは違うミネラル成分を含んだ肥料を使ったことも稲が持ち直した原因と考えられますが、もし、化学肥料をたっぷりと施していたら、病気はもっと広がっていたかもしれません。稲の持っている力を最大限に生かせるような技術を来年に向けて考えていきたいと思っています。

 獲れたお米ですが、今まではお米屋さんに半分以上は買ってもらっていました。でも、今年は米の買い取り価格が非常に安く、できるだけ自分で販売するように考えています。合鴨米の籾すりが終わったら、お米の種類や特徴、値段等をお知らせしたいと思っていますので、お米の購入を是非ご検討ください。

 稲刈りが終わると、来年に向けて耕耘、緑肥の種まきがあります。野菜は玉ねぎの植え付けなどもあり、まだ忙しい時間が続きます。それでも、米つくりが終わると、1シーズンの締めくくりを感じます。

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