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  • gabarehiroba2

かけだし情報 1295

畑情報


 朝から冷たい雨が降っています。先週までは暑さを感じる日も多かったので、いっきに秋の深まりを感じるような陽気になりました。日暮れも少しずつ早くなり、今まではもう少し作業ができると思っていた時間でも、あっという間に日が沈んでしまいます。

 稲刈りは晩生の品種がまだ残っています。特別栽培米が2品種、そして家の前の合鴨の田んぼです。それぞれの面積は大きくはありませんが、稲刈りは別々にする必要があるため、もう1週間ほどは時間がかかります。月曜日に晴れ間がでれば刈り取りもできそうなので、お天気の様子を見ながら進めていきます。

 畑は少しずつ種まきや野菜苗の植え付けを進めています。草の伸び方も以前ほどではなくなりました。これまでは刈っても刈っても2週間もするともとにもどっているほどの勢いでしたが、さすがに10月も中旬になるとその勢いも落ち着いてきます。ハンマーモアという草を砕く自走式の草刈り機を使って雑草を細かくし、そのあとでトラクターで耕しています。

 育苗ハウスの中ではまだ植え付けを待っている野菜の苗があるので、雨の状況を見ながら畑へと植え付けをしています。これからは気温も下がっていくので、植え付けをした野菜には不織布などで保温をしておく必要がでてきます。露地で種まきができるのも今月いっぱいくらいなので、そのあとは不織布やトンネル、ハウスを利用しての栽培となっていきます。ただ、トンネルは北風が強くなる時期には相当しっかりビニールをとめておかないと風で飛ばされてしまいます。特に遮るものがなり畑ではもろに赤城降ろしの風を受けるので、これまでも何度もビニールを飛ばされてきました。今年はトンネルを利用するにしても、もうひと手間かけないといけません。

 野菜と言えば、先日収穫した小松菜をみて驚きました。


 虫に食べられたと思われる葉っぱの軸のところから根が生えていたのです。「リボベジ」=リボーンベジタブル、再生野菜をしている方の話を聞いたことはありますが、それは大根やニンジンなどのヘタ部分を水に浸けるなどして、葉っぱが出てくるものを再利用するものです。あるいは、挿し木のように枝などを切って土に植え、新しく苗を育てる技術のように、植物を切り取って根や芽を出させるものはあります。

 この小松菜の葉っぱから出てきた根を見ると、改めて植物の持つ力の強さを感じました。自然界の中で子孫を残すために長い年月をかけて獲得してきたものなのでしょうが、私たちはその力を十分に引き出すことなく、逆に化学的なものを多用して植物の力をなくしてきている気がします。

 さて、衆議院選挙に伴って、日本農業新聞に過去10年の農業の動きをまとめた記事がでていました。結論として、農業の基盤弱体化は止まっていないということがわかるものでした。

 たとえば食料自給率、10年前の2012年には39%だったものが、現状では37%となり、2ポイントの減となっています。主な仕事が農業という人口は、177万人から130万人となり26%も減少しています。新規就農者は12年には56480人、現状では53740人で5%減となっています。そのうち49歳以下の就農者は18000人ほどで、こちらも5%ほど減っています。

農家が減り続けていく中で、1戸当たりの経営面積や法人化した経営体は、規模拡大や農地集積などによって増えていますが、それもそろそろ限界となっている感が強くなってきています。

 一方で実績が増えているのは輸出額です。12年には

4497億円だったものが現状ではその105%にあたる9217億となっています。ただし、主力品目は、水産物や加工食品ということで、農家の所得には直結していないとされています。

 そして農業の基盤を揺るがすような米価の下落によって、農家にとっては厳しい現状が増えています。米の生産費が、米価を上回るような状況になっては、米つくりをしたいという意欲がなくなります。米つくりはまだ農家の中心にあるのが現状で、そのことが地域の自然や、防災も含めた暮らしを維持している面があります。数字以上に深刻な事態が農業の現場で起きているということです。


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