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  • gabarehiroba2

かけだし情報 1293

畑情報


 早いもので気が付くと10月を迎えていました。残暑が厳しいと思っていたのですが、曇りや雨の日も多く、少しずつ秋の気配を感じるというよりも、気が付いたら秋がやってきていた、というのが今年のお天気です。台風16号が関東に向かってきていましたが、伊豆諸島から房総半島までが暴風域になり、ここ、埼玉北部はそれほどの雨、風もなくてすみました。でも、今までは九州を経由してくる台風が大半をしめていたのに、関東や東海、あるいは東北を直撃するような台風の経路が増えています。これも温暖化の影響なのでしょうか。

 10月になって秋を感じるはずでしたが、気温は30度になるなど、夏を思わせる陽気が続いています。まだツクツクボウシが鳴いていたりして、夏なのかと一瞬迷ってしまうようなお天気です。作業をするにも、長袖では暑く、半そででは朝は寒く感じてしまうので、調整が難しい陽気です。雑草の伸びもそろそろ収まってくるのですが、雨の後の高温が続くているため、草刈りをしてもすぐに草が伸びてしまいます。人も含めて、生き物にとっては体調を維持するのが難しいお天気になってきているのでしょうか。

 稲刈りも早生の品種は終わり、来週から始まる中生、そして15日ごろからの晩生の稲刈りまで少し田んぼの作業からは離れます。今年は、早生の品種は小米が多く、思ったよりも収量が伸びなかった感じです。ちょうど、出穂したあとにお盆のころから曇りや雨の日が多かったことが原因と思われます。いつもの年より倍くらいの小米ができてしまいました。これは慣行栽培をしている農家でも同じようで、お米の品質は良いものの、小米が多くて収量的には少し少ないようです。

 ガバレでも特別栽培米のキヌヒカリ、栽培期間中農薬・化学肥料不使用の彩のきずな、そしてもち米を収穫しましたが、小米が例年よりも多くでました。もっとも、小米も鶏のエサになるので、循環を考えるうえでは無駄になることはありません。鶏がいることで、農家では持て余してしまうような屑米なども、大切な飼料となるのです。稲刈りはこれから中生、晩生のお米へと続きます。今年は有機(合鴨を含む)と特別栽培米(除草剤を一回使用)を育てました。慣行栽培に比べると7~8割ほど収量は少なくなりますが、皆さんに味わっていただきたいと思えるお米になっていると思います。

 稲刈りと並行して、畑の作業も続いています。9月に種まきをした野菜は発芽はしたものの、ダイコンハムシなどの虫たちによって葉っぱを食害されたところが多くありました。このダイコンハムシなどは前の年の冬に雪が降るかどうかで発生の仕方が大きく違ってきます。前年の冬に雪が降ると、土の中などで越冬している虫が寒さで死んでしまうのですが、雪が降らないような暖冬では、虫がそのまま元気に冬を越してしまいます。種を播き、本葉が出てくる頃になるとがぜん元気になって出てくる虫たちによって、せっかく播いたものが食べられてしまうことが多くなるのです。

 キャベツや白菜なども苗を仕立てて畑に植え付け、すぐに防虫ネットをかけて保護していますが、もともと土の中にいた虫たちが食害をすることもあります。

種を直接畑にまくよりも、苗を仕立てて畑に植え付けるほうが元気に育つ確率が高いので、時間と手間はかかりますが、トレイに種を播き、育苗ハウスで育てては畑に苗を植える方法をとることにしています。もちろん大根やカブなどは直接畑にまかないといけないので、虫に食べられたら、別の畑にまき直しをしています。

 そんな中、思った以上に良く生育している野菜がありました。7月に肥料を入れてから耕し、畝を作ってから散水し、透明のビニールで覆ったところです。夏の太陽を利用して太陽熱消毒という方法を取り入れました。地表から10センチほどのところが太陽の熱によって高温となり、雑草の種や害虫などが死滅してしまうという太陽熱消毒という方法です。

 これはニンジンの種まきをするときに使っていた方法ですが、今年は7月下旬の気温が高く、種を播いたニンジンが高温のために発芽しませんでした。そのため8月になってからカブや水菜などの種を播いていました。いつもは雑草や虫の食害にあうのですが、今年はとても良い生育をしています。来年は、この方法を少し活用して、カブや大根、白菜やキャベツなどの秋野菜に使ってみようと思うほどです。

 年々、気候の変化が大きくなってきている中で、これまでの栽培暦では太陽ができないようなものが増えている印象があります。そんな時に有効と思える技術を有機農家は活用しています。毎年、野菜でもお米でも新たな試みをするのも有機農業の楽しみです。

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