畑情報
今年のお盆も昨年に引き続き、コロナ感染拡大の影響で静かな日々でした。お天気はと言えばお盆期間中とは思えない、梅雨の終わりごろのような雨が降り、気温も25度前後となりました。日本の各地で災害球の豪雨となっているところもあり、異常気象を感じるお盆でもありました。
下の写真はお盆飾りです。13日の午前中に棚を作り、ご先祖様をお迎えします。いくつかのパーツを組み立てるもので、うちではお盆というとこの形です。
お迎えは数年前までは歩いて数分のところにある元荒川の決まった場所でした。子どもたちが小さいときは親戚の子供も含めて10名ほどが提灯や線香などを持ってお迎えと送りをしていました。各家でお迎えをする場所は決まっていて、13日になると少し涼しくなった3時ごろからお迎えの人を見かけていました。
でも、いくつかの理由で、お寺にあるお墓までお迎えをするようになり、今では車でお寺に行くようになっています。そういえば昔は提灯のほかにホオズキもかざっていました。家の裏手にホオズキも自生していて、それを取ってきていた記憶がありますが、いつの間にかホオズキ自体を見かけなくなっています。
お盆期間中、お供えするものにおはぎがあります。
おはぎはお彼岸にも食べますが、うちは朝にきなこのおはぎを用意しています。おはぎには魔除けと五穀豊穣を祈る意味があるようです。おはぎと一緒に、刻み昆布とナス、カボチャの煮物も定番です。これを食べるとお盆が来たことを実感します。
また、お客さんが来るのに合わせて手打ちうどんを作ります。夏の暑い時期、そうめんを食べる家庭も多いと思いますが、埼玉の北部、小麦の産地では手打ちうどんが定番となっています。だしは醤油でも良いのですが、ゴマを炒ってからすり、味噌や大葉などを混ぜた冷や汁でいただくのが夏のご馳走です。涼しいお盆ももうあとわずか、これから少しずつ季節が変わり、稲刈りや秋野菜の種まきが始まります。
先週の火曜日、田んぼの現地見学会と研修会があったので参加してきました。加須で有機稲作をしている方の田んぼの見学が午前中あり、午後からは加須農林振興センターの部屋を借りての、リモートによる稲の抑草技術に関する研修でした。
有機でお米を育てている谷川さんの田んぼは、基本的に田んぼの水を深水に管理する方法で雑草の発生を抑えるという技術を使っています。一般的な田植えでは、苗箱にばらばらに種を播くのですが、苗箱が穴がたくさん開いているポット状になったものを使い、一般の苗よりも大きく育てる成苗にしてからの田植えをしています。ポット苗と呼ばれる育苗方法で、田植えにも専用の田植え機が必要になります。
代かきも荒代から植え代までの期間を長めにとり、その間に雑草を発芽させ、2回目の代かきで発芽した雑草を埋め込むことで、その後の雑草の全体量を減らすやり方をしています。その後、田植えの時には苗をまっすぐに植えるように、水は落として田んぼの土が見える状態を作るのですが、水を落とすことで雑草が発芽しやすくなるため、田植えの時も水をはったまま で植えるのが特徴です。一般的に田植え機についているマーカーと呼ばれるもので田んぼの土に印をつけながら田植えをし、その印を頼りにまっすぐに植えることができるのですが、マーカーなしではとても難しい田植えになりそうです。
午後のリモートによる研修会の講師は、長野県にある自然農法国際センターのかたで、谷川さんも、このセンターの技術を導入して稲作をしています。
雑草を抑えるためには秋からの処理がとても重要と言われます。昔は藁を持ち出してたい肥にし、それをまた田んぼに返していました。今は稲刈りの時に藁は切断し、そのまま田んぼにすき込むのですが、この藁の分解がどれだけ田植えまでに進んでいるかが、稲の生育にも、そして雑草の発生にも大きく影響をしているというのです。
草を見てから取るだけでなく、総合的な抑草技術が大事というのが今回のポイントでした。詳細はまた。
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