畑情報
今週末くらいから晴れマークの予報がでています。
いよいよ梅雨明けし、連日35度を超えるような猛暑の夏へと向かっていきそうです。
先週末から大気の状態が不安定となり、突然の雷と激しい雷雨が続きました。畑は冠水し、水がなかなかひかないところもあって、しばらく作業ができない状態です。本当は大豆の種をまきたいところですが、少し前に耕しておいたところは再び草が生い茂ってしまい、再度トラクターで耕してからでないと種まきができそうもありません。
田んぼは田植えをしてから30日が過ぎ、そろそろ中干しの時期になりました。中干しという作業は、田んぼからいったん水を抜き、地面に軽くひびが入るくらいまで田んぼを乾かす作業です。中干しをする理由はいくつかあります。まず、稲の分けつ数を調整することです。稲は生育とともに茎の数が増えていきます。田んぼに水がある状態では茎の数はどんどん増えてしまい、場合によっては一株40~50本くらいになることもあります。
一株の茎の本数が多いほうが収量も増えるから良いのでは?と思いがちですが、たとえば40本の茎すべてがきちんと充実した籾をつけてくれるわけではありません。稲穂の赤ちゃんができる時期に茎の本数が多いと、栄養をすべての稲穂の赤ちゃんにいきわたらせることができず、未熟な籾になったり、もみの中に実が入らないものができてしまうからです。
中干しをするほかの理由としては、水がなくなって土が顔を出すことで、土の中にあるガスが抜けやすくなることもあります。田植えをする前にすき込んだ稲わらや雑草が分解するときにでるガスは、稲の根に良くない影響を与えることもありす。でも、水が張っている状態では土の中からガスが抜けだすことができず、時として稲の生育を阻害してしまいます。そんな時に中干しをし、軽く地面にひびが入ることでガスが抜け、稲の根が健全に育つことができるようになります。
そして、中干しによって土が固くなり、稲刈りの時にコンバインなどの機械が作業しやすくなるという点も中干しをする理由となっています。
ところが、去年も今年も中干しのころに梅雨の雨が降り続き、田んぼを十分に乾かすことができませんでした。梅雨明け後に慌てて中干しを始め、地面に強いひびが入るくらいまで水を入れずにいた田んぼもありました。その結果、稲の欲求と相反する状態となって、生育に影響がでてしまったのです。
稲は品種や植えた時期にもよりますが、6月初めの田植えではお盆ころに穂を出し始めます。そのころよりも20~25日前になると、茎の下のほうでは幼穂と呼ばれる稲穂の赤ちゃんが形成されています。この幼穂ができるころになると稲は水を必要とする時期にはいってきます。この時期に十分な水がないと、生育が悪くなってしまうのです。
先週、JA主催の稲の講習会に参加した時も、中干しと幼穂形成期の水の必要性を農業振興センターの講師の方が力説していました。幼穂ができているかどうかの確認の仕方や、葉っぱの色を見て追肥のタイミングを見たり、どのくらいの肥料を追肥してよいかを計る方法などを実際の田んぼで教えてもらいました。
ガバレの田んぼでも、特別栽培の田んぼは中干しに入りました。水が早く切れるように、今まで田んぼの除草をしていた田植え機の後ろに溝切機を取り付け、田んぼの中を走って溝をつける作業を始めました。ただ、雨ばかりで溝を切ってもすぐに埋まってしまうので、田んぼから水がなくなった状態で溝切をする予定です。有機田んぼ、合鴨の田んぼはひと月が経過してやっと稲の生長が始まった感じです。ほかに比べると初期の生育が遅かったのですが、これから一気に追いついてくると思っています。
そして最後は神様の力を借りることにしています。
良い収穫を願い、台風などの嵐から作物を守ってもらうために群馬県の榛名神社にお札をもらいに行きました。また、盗難除けのお札は水沢観音でいただきました。その前にやるべきことをしっかりとやらないといけないのですが。
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