畑情報
先週は平年並みの気温となった日が多く、それまでの暖かさから比べると寒さを感じるようなお天気でした。体感としては5月の連休頃という陽気が続いていたので、早く苗を植えないといけないと思っていましたが、実はまだ4月の初めで、夏野菜の苗にとってもまだ寒い時期だということを改めて感じた1週間でした。
農業新聞には千葉県などで田植えが始まったという記事や写真が掲載され始めています。埼玉県でも早いところでは5月の連休頃から田植えが始まりますから、乾いていた田んぼにも水が張られ、やがて稲の苗が植えられていきます。近所の大規模稲作農家も種まきの準備に入っていて、籾だねを水に浸けて芽出しをしたり、田んぼに肥料を散布したりと忙しくしています。
ガバレの田んぼは6月の10日頃に田植えをする予定で種まきなどの段取りを進めます。今週の初めには育苗用の苗箱を置く苗代を準備します。耕した苗代に水を入れて、トラクターに代掻き用のハローというものを取り付けて代掻きをします。できるだけ平らになるように丁寧に代掻きをしたら種まきまではそのままにしておきます。種まきをする予定の5月9日までには表面も乾き、苗箱を並べられるようになります。
米つくりは「米」の字の成り立ちからも言われるように八十八の手間がかかると言われています。本当に八十八の工程があるのかどうか確認したことはありませんが、それほどたくさんの手間をかけて育てられているのがお米ということです。
田植えまでにもいろいろな作業をすることになります。田んぼの作業で言えば水が漏れないように畔を作ることをはじめとして、田んぼの耕耘、肥料の散布などが主なものです。その間に苗代を準備し、種もみを温湯消毒し、水に浸け、種まきから育苗へと進みます。
畔を作る作業には数年前に購入した畔塗機というトラクターに取り付ける機械を使っています。畔の役割は大切で田んぼに貯めた水が漏れることがないようにすることが大切です。昔の農家は畔塗用の鍬を使って田んぼ周りの畔を作っていました。やがてビニールマルチを使って畔にビニールを被せるやり方が多くなってきましたが、ビニールを張る作業も大変な事と、環境に配慮するという点で機械による畔塗が主流になってきています。
この畔塗機を使うには田んぼの乾き具合が重要です。乾きすぎていると固くしまった畔にすることができませんから、雨が降った翌日など、ある程度田んぼの土が湿っている時に畔塗をすることになります。逆に土が湿り過ぎている場合、畔塗した直後は良いのですが、数日すると塗った畔の側面がはがれおちてしまうことがあります。昨年の苗代もすこし湿り過ぎの時に畔塗をしたため、気がつくと畔が何か所もはがれてしまいました。今年は少し早めに畔塗機を使って、田んぼの様子を見ながら畔塗を始めています。
(写真は畔塗機)
田んぼ以外にも畑の作業、鶏の世話など春の作業はたくさんあります。3週間前に届いたヒヨコたちも順調に育っていて、週末には育雛用の箱を取り除き、鶏舎全体に放しました。届いた時よりも一回り大きくなり、育雛用の箱が狭くなってしまったからです。
昨年の10月に育雛を始めた別の鶏舎にいる鶏たちはまだ体の大きさにばらつきがありますが、卵を産み始めた鶏も何羽かでてきました。まだ小ぶりな卵ですが、毎日1個~2個の卵を産んでいます。来月になるともっと多くの卵を取れるようになると思います。
育苗ハウス内の苗も少しずつ畑に植え付け始めます。トマトやカボチャなどはまずは近場の畑に植え付け場所を準備して、不織布やビニールをかけてしばらく保温しながら育てます。枝豆やポップコーン、ツルなしインゲンも植え付けを待っています。
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