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かけだし情報 1274

畑情報


 週末になると雨が降るパターンが続いています。

先週は4月下旬から5月頃のような陽気になり、季節が前倒しで進んでいる感じを受けました。今週の予報では平年並みか、やや気温の低い日もあるとかで、暖かさのせいで生育が進んでいる野菜の管理に注意してほしいとお天気キャスターの人が呼び掛けていました。例年、5月初めころまでは遅霜や降雹などもあるので、畑に植え付けるタイミングもお天気の状態を見ながらとなりそうです。

 畑へ植えるまで苗を育てている育苗用のハウスも日中は40度近くまで内部の気温が上がってきます。暑い日には両サイドのビニールを巻き上げ、入り口のドアも明けて換気をしています。

今年は早めに種まきをスタートしたので、トマトやカボチャなど、そろそろ畑に植え付けても良いくらいまで育ってきました。今年は異常気象に対応するために、早めに植え付けるグループと、夏の猛暑が落ち着いたころから収穫できるような遅めのグループに分けて苗を育てています。早めに植え付けることで、梅雨時期の生育障害を避けるとともに、真夏の35度を超える時期までに収穫を終えるようにするためです。早いグループの収穫が終わるころから、遅いグループの収穫が始まるようにすることで、端境期を短くし、野菜にも負担をかけずに生育できるようにするのが目標です。

早めに苗を植え付ける場合、トンネルを作って不織布と穴あきビニールの二重掛けで保温してあげることになります。手間と資材も余計にかかりますが、ここ数年の異常気象を考えると、いろいろな対応を考えないといけない状況です。

 

 さて、4月から月に2回のペースで有機農業教室を開講することにしました。コロナの感染も収束していないので、参加者も10名以下にしてできるだけ密にならないように配慮しながら進めていきます。

 先週末の土曜日、10名の参加者に集まってもらい、今後の進め方や有機農業についての説明、ガバレの案内、そして実際の畑で使うぼかし堆肥を作ってもらい、最後は野菜の種まきをしてもらいました。参加者の中にはガバレのお野菜を食べて頂いている方もいらっしゃいます。実際にどのように有機野菜を育てるのかを体験して頂けるのは、生産者にとっては理想的な形です。有機農業教室については、これからも定期的にご報告したいと思います。

 

春のなると田植えが始まり、夏野菜を中心に苗が畑に植え付けられていきます。この先お天気次第で出来不出来はあるものの、極端な食糧不足を心配することはありません。しかし、コロナの感染拡大により食べるものを確保するのが難しい家庭が日本でも少なからずあるのも事実です。フードバンクや子ども食堂の取り組みなど、そのような家庭を支援する動きもありますが、自分から困っていると言うことは勇気のいることでもあり、苦しんでいる人が見えてこない状況もありそうです。

 世界を見ても、食糧不足に直面している人口は全体で3400万人という報告が国連の食糧農業機関(FAO)から出されました。コロナウイルスの感染拡大、気候変動による不作、内戦などの紛争がその原因と言われています。この状況に対し直ちに対応しないと、7月までに20か国以上で新しい飢餓人口が発生すると警告しています。特にアフリカの国や地域では飢餓人口が発生する可能性が高いとされており、今後さらに増えていく状況になりそうです。

 日本の食糧自給率は他の国に比べても低い状態が続いています。世界規模での気候変動、紛争の拡大、そしてコロナ感染は、当たり前と思われていた食を見直す機会となっています。一方で日本では農家人口は減少の一途をたどり、耕作放棄地も増えています。

今回の有機農業教室を通して、食べるものを自らが生産する体験をしてもらい、食を支えるお手伝いをしてもらえたらと思っています。


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