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  • gabarehiroba2

かけだし情報 1273

畑情報


 このところ週末ごとに春の嵐がやってきました。

天気予報によると今週はゴールデンウィーク頃の陽気になる日が多いとか、2月から気温が高めの傾向がありましたが、春から一気に初夏へと季節が進んでしまいそうな1週間となりそうです。

 桜は満開となり、週末の雨で花びらが散り始めたところも出てきました。桜を堪能した後は、木々の芽吹きに目を奪われます。それまでスカスカだった木の枝がいつの間にか新緑に包まれる様子は桜の花とは違った心地よさを感じます。冬の間、じっとエネルギーを蓄えていた木々が目覚めるこの季節は、生き物すべてが動き出すときでもあるので、土からも、木々からもパワーを感じる気がします。


 さて、3月28日付の日本農業新聞の記事に、世界の有機農業の動向が書かれていました。それによると、

世界の有機農業面積は、食糧生産地と牧草地を合わせて7230万ヘクタールで、前年比1.6%増、20年前から比べると6.6倍へと増えています。その理由として、温暖化対策や、消費者の環境保護意識の高まりを反映させたものとしています。

 2019年末の時点で、世界187か国・地域が有機農業を実践しており、地域別では放牧の盛んなオセアニア地域が3588万ヘクタールで全面積の半分を占める他、ヨーロッパは1653万ヘクタールで23%、南米が829万ヘクタールで11%、アジアが591万ヘクタールで8%、北米が365万ヘクタールで5%、アフリカが203万ヘクタールで3%となっています。アフリカは繊維作物の急速な拡大により、前年比で9.5%の伸びとなっていて、オーガニックコットンなど、服飾に使う布に対する環境保護型の生産を求める消費者の意識が後押ししているとしています。

 EUは30年までに域内の農地25%を有機栽培にするという目標を掲げています。EUの環境危機に対する意識が有機農業の拡大を後押ししている結果になり、家族経営農家の経済向上にむけて、付加価値のある輸出用の作物として有機栽培を推進している南米なども前年比で3.5%の伸びを示しています。

 アジアでは中国の有機農業面積は222万ヘクタール、インドが230万ヘクタールとなっていて、日本は

10792ヘクタールで前年から横ばい状態が続いています。農水省は50年には有機の面積を今の40倍にするという目標を掲げていますが、目指す有機農業の形はまだよく見えていません。温暖化や異常気象の頻発、原発の問題や自然エネルギーなども含めた課題が山積みの中で、生産者や消費者も含めて何のための有機農業なのかを話し合っていくことが必要です。日本は先進国だと思っていたら、実は世界から取り残されたということが多くなっている気がします。これだけ情報が行き交う世界のなかで、私たちが選択している情報が偏ったものなのか、それとも意識的に問題を避けるようになってしまったのか、有機農業を広げるための取り組みを考えるときには、いろいろな視点から考える必要はありそうです。


 今年、少し早めに種まきをしたトマトの苗です。例年は5月の連休頃が植え付けですが、今年は4月の初めに植える予定です。5月に植える苗も育苗中で、異常気象に対応するために、時期をずらして早植え、普通植え、遅植えと3つに分けて作付けを考えています。

苗に近づくと、トマト独特の香りがしてきます。育苗ハウス内は苗でいっぱいになってきました。




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