畑情報
先週末の土曜日、久しぶりの雨は激しい雷を伴ったものでした。少し涼しくなり始めた夕方4時ころから、とても気になっていたところの草刈りを始めました。
流石に気温が36度を超えると草刈り中に熱中症になる心配があるので、少しでも体が楽になる時間帯を選ぶようにしています。最初のところは農地の管理をお願いされた方の畑で、面積は2aほどです。しばらく別の方が畑として使っていたのですが、ここ数年は体調が悪くて管理されていなかったところです。
そのすぐ近くにも10aほどの畑があり、そこは先日トラクターにつけたモアという草刈り機で、2mにも伸びたセイタカアワダチソウが藪のようになったところを刈り払いました。この畑を今後どうするかは検討中です。
草刈りをした2aの畑では、茎の太さ5センチほどになった雑草というよりも、雑木のようなものが10
本ほど茂っていました。刈り払い機よりも鉈やのこぎりのほうが必要かと思われるくらいでした。
農地は何も作らずにほおっておくと、あっという間に雑草が生い茂ります。そのまま何もせずにいると植生が遷移していき、やがて雑木等が生えて勢力を伸ばしていきます。農家は草を嫌います。いつか作物を育てることを考えて、雑草が生えてくるとトラクターで耕し、きれいに保つようにしています。ただ、このような状況では、その畑は肥沃にはなりません。数年間、ただ耕していただけのところを新規就農者が借りて畑にした場合、すぐに作物が育つと考えますが、実はその後、少なくとも3年は土つくりをしていかないと、作物の実りは少ないままです。
逆に、梅雨から夏にかけて雑草を伸ばしておき、秋の作付け前に雑草を刈って耕すほうが、畑に入る有機物の量は多くなり、作物を育てるのに必要な腐植の割合も増えていきます。夏の雑草は畑を豊かにしてくれる緑肥と考えれば良いのですが、周りとの関係もあるので、なかなか草ぼうぼうにしておくという訳にもいかないのが現状なのですが。
先週の金曜日、熊谷にある県の農業大学校で、埼玉県の農産物安全課主催の有機農業研修会に行ってきtました。コロナの対策のために、大きな教室に40人限定で密を避けての研修会でした。研修の内容は、土つくりを中心とした土壌診断や土の見方、農業大学校の有機コースの圃場見学、有機農業技術に関するものでした。
この研修会に参加して驚いたのは、若い人たちが半分ほどいたということです。数年前から県主催の有機農業研修会がありましたが、比較的参加者の年齢層は高めだったのですが、今回はそれが低くなっていました。コロナの影響で農業や自給に関する関心が高まっていることも背景にあるのでしょうか?
土壌診断はいつくか方法があり、土の化学性を調べるには専門的な分析を行う機関に土を調べてもらう方法が一般的です。また、土の物理性を調べるには、畑を掘り、土の状態を観察する方法、支柱を刺して、どこまで支柱が入るかにより、土の柔らかさを調べる方法があります。また、最近は生物的な面を重視することもあり、土の中にどのような生き物、特に微生物がいるかが土壌判断をするうえで大切になっています。ただ、微生物の種類はものすごく多く、特別な顕微鏡のような器具も必要となることや、栽培している作物や土の性質によっても微生物相は異なるので、簡単に判断できるものではないようです。
うちでは土壌診断はほとんどしていないのですが、それは一つの畑で何種類もの野菜を育てているからです。土壌診断をする目的は、例えばトマトを育てるのに、何の要素がどのくらい欠乏しているか、あるいは余分にあるかを判断し、適切な量になるように調整するためでもあります。でも、たくさんの種類を育てていると、ひとつの畑から相当数のサンプルを採ることになり、診断料が高くなってしまうからです。ただ、土の状態を知るためには、土壌診断を1年に一度はしてみることも必要だと思っています。
さて、草刈りの続きですが、2aの畑が終わり、次は田んぼのそばにある農道の草刈りを始めました。道路に沿って伸びた草を刈り終わり、エンジンを止めて空を見上げるといつの間にか黒い雲が広がっていました。遠くで雷のなっているのがわかり、早々に退散しました。この雷は久しぶりの雨を時に吹上地もたらすと同時に、地域に水を供給する浄水場のポンプにも落ちて、断水状態が数時間続くという被害が出ました。久しぶりのすごい雷でした。これから台風のシーズンです。ここまで育ってきた稲への影響や、種まきをする野菜が無事育ってくれるか心配の季節です。
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